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新しくもない除菌剤配合

この頃、やたらと「除菌剤配合」を訴えるCMが目につくようになりました。
「除菌剤」とは「殺菌剤」のことです。要するに、殺菌剤を配合して、洗たくと同時に菌/微生物を殺滅して、ニオイの原因となる菌を除こうとするものです。
何故、「殺菌剤」という言葉を使わないのでしょうか。

以前、殺菌剤は日用雑貨品にいろいろ使われていました。しかし、使いすぎると弊害もついて回ります。現在の合成殺菌剤は、排出された後、自然界に残って環境の変化に関わると言うことがわかり、なるべく配合しないように、むしろ配合を控えるようにとの指導が国から出されています。
それに対して、「殺菌」がいけない、「除菌」ならいいだろうと、国の指導の裏をかくような発想で、言葉の違いで広告宣伝に使われるようになりました。
確かに、「除菌」ということであれば、ただの水でも菌を洗い落とします。まして洗剤となると、異物を洗い落としきれいにするものですから、「除菌剤」そのものになるわけです。

現在、一般家庭で使用されている殺菌剤は塩素系殺菌剤です。
これまでトイレ・風呂・台所用にと幅広く使用されています。代表的なものは「次亜塩素酸ソーダ(塩)」です。これは極めて毒性が強いので、使用するに際しては最新の注意が必要です。ただ、比較的長い歴史があるので、何の疑義も持たず使用している場合があります。たとえば、アンチホルミン・ミルトンといった新生児から乳幼児用品の消毒薬として、極めて低濃度で使用されています。

洗剤に配合されるようになった塩素系殺菌剤は「ジクロロイソシアヌール酸塩」という物質です。特に、異臭を気にする若い人たちが頻繁に使用しているハンドスプレータイプの消臭剤の主成分です。塩素系殺菌剤の中では比較的安全性の高いものです。

殺菌/消臭効果のある洗剤は、すでに1900年代半ばに世に出ています。
それは、St.マリアンナ医科大学のリネン室を一手に取り扱っていたリネンのプロの要望で、Bellitasが開発した洗たく洗剤「ミラクレールMRC」です。
当初は、どこも信用しませんでした。黒い汚れが浮いてくる、洗濯機のニオイが消えると言った現象に驚ていましたが、すぐどこかのメーカーが真似しておなじものを作るだろうと簡単に考えていたようです。
しかし、それから30余年経ちますが、一向に同じものは作られていません。
それは、洗たくのときだけ殺菌・除菌作用を示すという、得意なメカニズムで成り立っているからです。
しかも、作用を示す物質は、現在、最も安心・安全な「過酢酸」という不安定な物質です。現在は、人工的な合成手法で作られ液状商品が主流で、一般消費者の手元に届けられることはありません。
しかし、その効能・効果は時代とともに明らかにされ、現在では国がカット野菜やペットボトルの洗浄に使用を許可しています。
少し前までは、スーパーなどで売られているカット野菜は封を開けると塩素臭が鼻につきましたが、今ではそうした違和感はなくなりました。もう、ほとんどが塩素消毒ではなく、過酢酸消毒に代わっているようです。
しかも、役目を終えると水/酢酸から水/炭酸ガスにまで分解してしまうので、人体に対する悪影響はほとんどないと考えられています。

しかも、先のリネンのプロが感心していたのは、洗たく洗剤として使用すると、消毒ばかりでなく、漂白効果や柔軟効果もあり、作業工程での作業員の手の荒れ/ヒビ割れもなくなったということです。
それで、これからの洗剤はこうあるべきだということで「21世紀の洗剤」と命名することにしました。

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